賢者クエスト

シャーレアン魔法大学――それは、知の都を代表する最高学府である。
その最大の特徴は、膨大な蔵書数を誇る書院でも、数多の賢人たちでもない。
複数の学問を横断的に学ぶことで、新たな学問を創出してきた歴史にあるのだ。
中でも、エーテル学と魔法学に、医学を統合することで生み出された「賢学」は、ほかに類を見ない学問である。
結節点となる賢具を配置して立体的な魔法陣を形成し、体内エーテルに作用して治癒や攻撃を為す。
それが、「人の進歩」を目指す賢学の徒――すなわち賢者の術である。
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「賢者」とは何か?

ララー・ジンジャル : 賢者とは「賢学」を修めた者たちのことです。
そして、賢学とはシャーレアン魔法大学において創出された、
医学、エーテル学、魔法学を統合した複合学問のことを示します。
ララー・ジンジャル : その究極の目標は、
開祖ニュンクレフの教えにある「人の進歩」とされ、
新旧様々な知識が組み合わされ、術が構成されているのですよ。
ララー・ジンジャル : 「医学」により肉体の仕組みを、
「エーテル学」を通じて魂の仕組みを解き明かし、
「魔法学」の知恵により、肉体と魂に影響を与えるのです。
ララー・ジンジャル : また、武器としても用いられる「賢具」も特徴的ですわ。
4本の短杖を組み合わせた魔具の一種ですが……
その源流は、アダーストーンなのだとか。
ララー・ジンジャル : これは、自然界にある魔力を帯びた石のことで、
はるか昔は、シャーマンたちがまじない道具にしていたそうです。
地面に配置して、簡易的な魔法陣として使っていたようですね。
ララー・ジンジャル : しかし現代の賢者は、
4本の短杖を空中に浮かべて立体的な魔法陣と成す……。
高度な術式を瞬時に展開する、すばらしい発想ですよね!

目次

Lv70 賢者の誓い

Lv70 賢者の短杖

Lv73 それは毒か否か

ララー・ジンジャル : 聖モシャーヌ植物園で入手した謎の植物の件ですが、
ようやく、シャーレアン本国から調査結果が届きました!
ララー・ジンジャル : 判明した植物の名前は、「ムスクマロイ」……薬草の一種です。
摂取することで、体内エーテルに強力に作用することから、
現在では栽培禁止植物に指定されています。
ララー・ジンジャル : 一般に流通していない薬草ですから、
15年前に放棄された植物園を訪れ、入手しようとした……
というのが、本国の見解だそうですわ。
ララー・ジンジャル : おそらく彼らは、ムスクマロイと賢者のソウルクリスタルで、
さらなる自己強化を図ろうとしているのでしょう。
目的はわかりませんが、実際に被害もでています……。
ララー・ジンジャル : しかし、仮に彼らの目的がムスクマロイだとすれば、
私たちに入手を阻まれたロイファたちが次に考えるのは……
別ルートからの入手。
ララー・ジンジャル : そう睨んで、ムスクマロイの入手手段がないか、
情報屋に問い合わせたところ、有力な情報が得られました。
中央ザナラーンの流民街に、取り扱っている薬品商がいるそうです!
ララー・ジンジャル : ……まったく、賢学をこのような犯罪に使うなんて!
本当に浅はかで愚かしいことです。
まして、あのソウルクリスタルはッ……!
ララー・ジンジャル : あ……いえ、流民街に近いのは「ブラックブラッシュ停留所」です。
ロイファたちに悪用される前に、先回りしなければ。
ということで、参りましょう、Aceさん!

クエスト『それは毒か否か』を引き受けた!

ララー・ジンジャル : うー……なんて乾燥した地域なの……。
北洋で生まれ育った私には厳しい環境だわ。
早くシャワーを浴びて、快適なベッドでゴロゴロしたいな……。
ララー・ジンジャル : ハッ……!
ははは、早かったですね、Aceさん!
ララー・ジンジャル : コホン……情報屋によれば、ムスクマロイを商う薬品商は、
顔に刺青のある、ヒューラン族の女性とのことです。
この辺りの流民街を拠点に活動しているのだとか。
ララー・ジンジャル : おそらく、ロイファたちも同じ薬品商を探しているはずですわ。
時間の猶予はありません、手分けして探し…………って、んん!?
ララー・ジンジャル : ええと、さっそく特徴に一致した女性があちらに!
……でも、なんだか様子が変ですね。
とりあえず話を聞いてみましょう。
刺青をした薬品商 : あの、どうか助けてください……!
ララー・ジンジャル : いったい何ごとですか?
刺青をした薬品商 : たった今、うちのお客が3人組に襲われて……!
助けを呼ぶために逃げてきたんです……!
ララー・ジンジャル : わかりました、私たちが助けに参ります!
どちらですか!?
刺青をした薬品商 : ご案内します、こちらです!
ララー・ジンジャル : きっとロイファたちに違いありません!
今度こそ……逃がすものですか……!

クエスト『それは毒か否か』の目的『ブラックブラッシュ停留所のララー・ジンジャルと話す』を達成した!

刺青をした薬品商 : き、急に3人組が襲ってきて……。
ララー・ジンジャル : あれは、ロイファたちと……ドクター・ファルドリネ!?
ララー・ジンジャル : そこまでです!
ララー・ジンジャル : あなた方は、シャーレアン哲学者議会より指名手配を受けています。
愚かな真似はやめて、武器を収めなさい。
さもなければ……
ロイファ : さもなければ?
ララー・ジンジャル : ……ひとつ、答えてください。
ララー・ジンジャル : 人並外れた力を手に入れて、
どうしてあなた方は、善良な人々を襲うのですか?
いったい何が目的だというのですか!?
ロイファ : 善良な人々……だと……?
ロイファ : お前らに、僕たちの何がわかる!?
伝え聞いた情報を信じるだけのお前らの方が、
よっぽど愚か者じゃないか!!!
ロイファ : まさかあのとき助けたお前が、ここまで厄介な存在になるとはな。
ロイファ : どうだ、賢者の使命とやらを感じるか?
……儚き生命の導(しるべ)となり、人の進歩を目指す賢き者。
己が手の届くかぎりの命を救い、守り、そして生かす……。
ロイファ : 生かすこと……この罪の重さが、お前にわかるか?
ファルドリネ : これは参りましたね……随分と知った風な口を利くものです。
ファルドリネ : 「罪」とは、価値ある命の綻びを前にして、何もできぬこと。
肉体と魂の滅びの前に、人は為すすべもなく命を落とします……。
そんな不合理に抗うすべを手にすることが、賢学の目指すところ。
ファルドリネ : 理解しましたか?
したのなら、供された尊い命も……報われることでしょう。
ロイファ : 黙れ……!!!
ロイファ : これ以上あいつに加担するなら、お前も同類とみなす……!
刺青をした薬品商 : お、お前たち……ひょっとして……
ファルドリネ : 困りますね、人里近くで暴れられては……。
無駄な犠牲が出てしまいます。
ファルドリネ : こんな凶悪な魔物に襲われればひとたまりもありません。
ああ、そういえば昔、そんな不幸な子供たちがいましたっけ……。
アンセル : クソ野郎がああああああああ!!!!!
ロイファ : いけない……挑発に乗るな!
感情を抑えるんだ!
アンセル : ハァ……ッ………ああああああ。
ロイファ : マホード! アンセル……!!
ファルドリネ : やれやれ。
それではAceさん。
私が魔物を引き付けますので、ご助力願いますよ!
ララー・ジンジャル : 薬品商さんは私に任せてください!

クエスト『それは毒か否か』の目的『ララー・ジンジャルと話す』を達成した!
クエスト『それは毒か否か』の目的『ロストホープ・アントリングを倒す』を達成した!

ファルドリネ : ふう……助かりましたよ。
あなたは本当に、賢学の才があるようですね。
ますます興味深い……。
ファルドリネ : ……さて、戻りましょうか。
様子がおかしかったとはいえ、彼女たちを残してきてしまいました。
ご無事だといいのですが。

クエスト『それは毒か否か』の目的『ファルドリネを救助』を達成した!

ファルドリネ : おやおや……具合が悪そうですね……。
刺青をした薬品商 : さきほどからずっと苦しんでいて……。
あの子たちはもしかして……。

ララー・ジンジャル : その……先ほどからずっと彼らの様子がおかしくて……。
今のうちに捕縛するべきなのでしょうが……。
ララー・ジンジャル : で、でも……あの症状は……
マホード : ううう……ぐっ……ぁ……!
ロイファ : 仕方ない、退こう。
アンセル : ハァ……もう大丈夫だ、ロイファ……あいつを……ッ……。
ロイファ : ……ッ無茶は駄目だ!!!
ララー・ジンジャル : あの、待ってください。
その症状は……魔法による生命力強化の副作用、ですね?
それも強力な……付け焼き刃の知識で施せる術ではありません……。
ララー・ジンジャル : 肉体に宿る、生命力ともいうべきエーテルの最大量は、
成長と共に増加し、老化と共に減少します。
ララー・ジンジャル : ですが、その変化は本来ゆるやかなもので、
特に成人後は、急激に増減することはありません。
ですが……
ララー・ジンジャル : ……数年前、本国でまことしやかに囁かれていた噂があります。
表向きは腕のいい医師が、人知れず行った人体実験で、
生命力の強制的強化に挑んだ……と。
ララー・ジンジャル : 未完成の術を幾人もの被験者に試し、
強化実験に成功したのは、たったの数人だけ。
それも、強烈な副作用を引き起こしたのだとか……。
ロイファ : ……。
ララー・ジンジャル : 当然、そのような危険な術式は禁忌とされるばかりか、
そもそも限られた賢者しか知り得ない術のはずです。
つまり、噂が誠であるなら……あなた方は……その実験の……
ロイファ : フン……本当にアホなんだな、お前らは。
ララー・ジンジャル : ……んなっ!?
ロイファ : 行こう、立てるか?
刺青をした薬品商 : 待っておくれ……お前たち……やっぱり……。
刺青をした薬品商 : あのマホードとアンセル……なんだろう?
刺青をした薬品商 : ああ……。
そうなんだね……すっかり大きくなって……!
でも、私の大切な子供たちだもの、見間違えるものですか。
刺青をした薬品商 : 生きててくれて、よかったよ……。
よかった……本当によかった……ううっ……。

クエスト『それは毒か否か』の目的『ララー・ジンジャルと話す』を達成した!

刺青をした薬品商 : マホード……アンセル……。
ファルドリネ : なんとも、不思議なことを言う輩でしたね。
ララー・ジンジャル : 本国の指示通り、彼らを捕縛するチャンスだったのに、私は……。
ララー・ジンジャル : あの、あなたは彼らと面識があるのですか?
刺青をした薬品商 : ……マホードとアンセルは、私の養子です。
刺青をした薬品商 : あの子たちは、血の繋がりのない兄妹です。
両親を喪い、身寄りのない幼子だったあの子たちを、
私が引き取って育てたのです……。
刺青をした薬品商 : でも、次第に妹のマホードの様子がおかしいことに気が付きました。
何日も高熱が続き、みるみるうちに衰弱していって……。
……絶霊病という難病でした。
ララー・ジンジャル : 医学書で読んだことがあります……。
本来、食事によって補われる体内エーテルが回復しない奇病。
現在も治療法は確立されておらず、対症療法しか存在しないと……。
刺青をした薬品商 : ですが、悪いことは重なるものですね……。
刺青をした薬品商 : 私たちの集落が強力な魔物に襲われ、
妹を守ろうとしたアンセルまでもが、重傷を負ったのです。
一命は取り留めたものの、寝たきりで動けない状態に……。
刺青をした薬品商 : ふたり分の治療費も払えず、私は絶望の最中にいました。
いっそ、あの子たちと心中してしまおうかと……。
刺青をした薬品商 : そんなとき、親切なお医者様に出会ったのです。
ララー・ジンジャル : 医者……?
刺青をした薬品商 : ええ、無償でふたりを治療してくださると仰ってね……。
でも治療は難しく、数年かかると言われました。
藁にもすがる思いでお願いしたものの、連絡が取れなくなって……。
刺青をした薬品商 : ああ、でも……こうしてまた会うことができたのです。
随分と様子が違ってしまっていたのが気がかりですが……。
今はふたりが生きていたとわかっただけでも、救いになりました。
ララー・ジンジャル : あの、その医師の名前は……!?
刺青をした薬品商 : 「ギルディヴァン」、そう名乗っておられました。
なんでもシャーレアン出身の、名高いお医者様だとか……。
ファルドリネ : 命があって何よりでしたね。
本当に、素晴らしいことです。
ファルドリネ : それでは私は次の巡回に向かいますので、この辺でお暇しましょう。
ファルドリネ : ごきげんよう、賢者様。

クエスト『それは毒か否か』の目的『ララー・ジンジャルと再度話す』を達成した!

刺青をした薬品商 : あまりのことで、ろくに声もかけられませんでしたが、
マホードとアンセルは大丈夫でしょうか……。
いったい何が起きているのか、ちゃんとご飯は食べているのか……。
ララー・ジンジャル : ……とにかく、大事には至らずなによりでした。
ウルダハの不滅隊に事情を説明して、
この辺りの警備を強化するように依頼することにいたします。
刺青をした薬品商 : 本当に、ありがとうございました。
ララー・ジンジャル : ところで、つかぬことを伺いますが……
ドクター・ファルドリネとは、初対面なのですよね?
刺青をした薬品商 : いいえ、知人に紹介してもらったお得意様ですよ。
わざわざこんな僻地にまで来て商品を購入してくださるばかりか、
私たちのような貧民の体調をいつも気にかけてくれてね。
刺青をした薬品商 : ギルディヴァンさんといい、
シャーレアンには親切なお医者様が多いのね。
ララー・ジンジャル : ………………。
その、ドクターを紹介した方というのは?
刺青をした薬品商 : エールポートを拠点にしている貿易商ですよ。
サベネア産の高級錬金薬を買っていく上客だと言ってましたっけね。
ララー・ジンジャル : そうですか……。
それで、もし差し支えなければ、
先ほどドクターが購入した商品を教えていただけないでしょうか?
刺青をした薬品商 : ムスクマロイ……という薬草ですよ。
入手先を紹介してくださったのも、ドクターです。
よくは知らないのですが、なにやら難しい治療に必要だとかで……。
刺青をした薬品商 : それでは、私もこの辺で失礼しますね。
あの子たちがいつ帰ってきても良いように、私も長生きしなくちゃ。
ララー・ジンジャル : ……。
ララー・ジンジャル : 私たちも、「イディルシャイア」に戻りましょう。
ごめんなさい、少し頭を整理させてください……。

クエスト『それは毒か否か』の目的『ララー・ジンジャルとさらに話す』を達成した!

ララー・ジンジャル : Aceさん……。
情けないことですが、何が正しいのかわからなくなっています……。
ララー・ジンジャル : 体内エーテルに作用する、ムスクマロイ。
それを購入した人物は、ドクター・ファルドリネでした。
ララー・ジンジャル : ならば、なぜロイファたちはあの場に現れたのでしょう?
まさか……彼らの動機は……目的は……。
ララー・ジンジャル : 復讐……?
ララー・ジンジャル : そんな、それでは……ドクター・ファルドリネの正体は……。
ララー・ジンジャル : ああ、だめですね……本当に申し訳ございません。
もう少し、頭を整理する時間をください。

クエスト『それは毒か否か』をコンプリートした!

Lv75 生老病死を乱す者

ララー・ジンジャル : ……先ほどは取り乱してしまい、申し訳ありませんでした。
ひとまず、これまでの出来事を整理いたしましょう。
ララー・ジンジャル : まず、ロイファたちは、
ドクター・ファルドリネを執拗に追っていましたわ。
そして次に鍵となるのが、ムスクマロイという名の植物……。
ララー・ジンジャル : 当初私は、ロイファたちが危険人物であるという情報から、
彼らが、盗んだ賢者のソウルクリスタルと、ムスクマロイで、
さらなる自己強化を企んでいるものだと考えていました。
ララー・ジンジャル : ですが、もしそうではなく……彼らが植物園で、
ムスクマロイを手掛かりに、誰かを探していたのだとしたら……?
ムスクマロイを狙って、誰かが来ると考えていたとしたら?
ララー・ジンジャル : そして最後に……
ザナラーンでムスクマロイを購入した人物、
それがドクター・ファルドリネという事実……。
ララー・ジンジャル : Aceさん、
以上のことから、どのようなことを推察されますか?

■何と言う?
▷ロイファたちは被害者だ
▷アホなのはあいつらだ!

▷ロイファたちは被害者だ
ララー・ジンジャル : ……。
やはり、そう思われますか……。
ララー・ジンジャル : 恐ろしいことに、人体実験の噂は事実であると……
本国から、そのように調査結果の連絡がありました。
入念に証拠が隠蔽されていたため、発覚が遅れたそうです。
ララー・ジンジャル : ……そして、ギルディヴァン。
それが、該当時期にシャーレアン本国から姿を消した医師の名です。
ララー・ジンジャル : これまでは、何らかの理由で力を欲したロイファたちが、
奪ったソウルクリスタルを悪用し、
強化を施したものと考えられていました。
ララー・ジンジャル : ですが、もしロイファたちが非道な人体実験の被害者で、
施術した人物こそが、ギルディヴァンだったとしたら?
そして……
ララー・ジンジャル : そのギルディヴァンが顔を変え、
ファルドリネと名乗ったのだとしたら、
……すべての辻褄が合ってしまうのです。
ララー・ジンジャル : もちろん、これはあくまでも推測にすぎません。
ですが……悲劇は、終わっていないかもしれません。
ファルドリネを問い質して、真実を突き止めなければ……!
ララー・ジンジャル : あの薬品商の女性は、「エールポート」の貿易商から、
ファルドリネを紹介されたと言っていました。
彼が現れる可能性があります……現地に向かいましょう!

クエスト『生老病死を乱す者』を引き受けた!

ララー・ジンジャル : ここがバイルブランド島の貿易拠点エールポート!
観光したいところですが、今は我慢ですわ……我慢……!
ララー・ジンジャル : ファルドリネに先を越される前に、
サベネアからの輸入品を取り扱っている貿易商を探しましょう。
ですが、こうも人の出入りが多いと……
???? : 誰か!! 誰か来てくれ!!!
イエロージャケット警備兵 : あんた治療師か!?
向こうで人が倒れてるんだ……大至急診てくれないか!?
イエロージャケット警備兵 : どうも、誰かに襲われたようなんだ。
犯人がまだ近くにいるかもしれないから気を付けてくれよ!
俺は応援を呼んでくる!

クエスト『生老病死を乱す者』の目的『エールポートのララー・ジンジャルと話す』を達成した!

ロイファ : うぅ……はぁ……っ……。
ララー・ジンジャル : こ、これはいったい……!?
ロイファ : うぅ……っ…………。
ララー・ジンジャル : ロイファの方はまだ息があるようですが、
そちらの方は……残念ながら……。
ララー・ジンジャル : Aceさん……
あなたなら、ロイファの命を救うことができましょう。
ララー・ジンジャル : ですが……先ほどの私の推測は、あくまで推測なのです。
本当はロイファたちが何を為そうとしているのか、わかりません。
ララー・ジンジャル : 彼らの仲間がシャーレアン人を殺害したことは事実ッ!
そんな危険人物である、彼らの命を救って良いのか……
私は正直に言って迷っています……。
ララー・ジンジャル : 最低だと思いますか……?
ララー・ジンジャル : でも、だって、だって……!
その殺されたシャーレアン人というのが、
…………私の、母なのです。
ララー・ジンジャル : あーー……はは、ダメだなあ私。
こんなこと、言わないつもりだったんだけど。
公私混同だなんて……格好悪いなあ……っ……。

■何と言う?
▷最初にロイファは自分を守ってくれた
▷助ければ手がかりを聞きだせる

▷最初にロイファは自分を守ってくれた
ララー・ジンジャル : っ……はい……そう、です。
それに、知っているんです……母を殺した人物は、
副作用による錯乱状態下で、悪意があったわけじゃないって……。
ララー・ジンジャル : ……こんなときに、本当にごめんなさい。
「ディアグノシス」を、ロイファにお使いいただけますか?

クエスト『生老病死を乱す者』の目的『ララー・ジンジャルと話す』を達成した!

ララー・ジンジャル : 「ディアグノシス」をロイファにお使いいただけますか?
ロイファ : ううっ……。
ララー・ジンジャル : ……無事に意識が戻ったようですね。
ロイファ : お前らは……!
おい、マホードとアンセルはどうした!?
ララー・ジンジャル : 私たちが駆けつけたときには、すでにおりませんでした。
あなたと、こちらの商人らしき方が倒れていて、
Aceさんがあなたを治療しました。
ロイファ : …………よりによってお前に助けられるとは。
ララー・ジンジャル : いったい何があったのですか?
説明してください! これは、誰の仕業ですか?
ロイファ : ギルディヴァンに決まっているだろう!!
あのときお前たちが奴を生かしたせいで、こんなことに……!
ララー・ジンジャル : 私たちが生かした……?
では、やはりあのドクターこそがギルディヴァンなのですね!?
ロイファ : やっと理解したか。
あいつがシャーレアン本国から姿を消したあと、
エオルゼアで何をしていたか、知っているか?
ロイファ : 名前を変え、顔を変えた……。
それ以外は……何も変わっちゃいない!
ロイファ : 善人面して適当な患者を見つけては連れ去って、
人体実験を繰り返しているんだ!
人類の未来のためだとかいう、無責任な理想を掲げて!
ララー・ジンジャル : 人体……実験……。
それでは、あなたは確かにギルディヴァンの被害者なのですね……。
ララー・ジンジャル : だというのに、私は……私は……
取り返しのつかないことを……あなたたちに……
ロイファ : 今更、反省したって手遅れだ!
マホードとアンセルは、奴の攻撃から僕を庇って……。
きっと、ギルディヴァンに連れ去られたに違いない!
ロイファ : ちくしょう……何もできなかった……。
こんなっ、犠牲の上の力を手にしてなお、僕は何もできなかった!
ララー・ジンジャル : 犠牲の上の力……?
ロイファ : ……僕は生まれつき、肺の病を患っていた。
成長するにつれて症状も悪化し、余命は残り僅かだった。
そんなとき、僕と師の前にあいつが現れたんだ。
ロイファ : シャーレアンの知識と技術があれば、治る可能性はあると。
僕の師は心から喜んだ……僕は師の喜びが何より嬉しかった。
苦労ばかりかけた師のために、初めて心から生きたいと願った。
ロイファ : だが、僕たちは知らなかった。
治療というのが口実で、強化処置の実験だったことを……。
ロイファ : 同じ実験を受けた者たちは、ひとり、またひとりと消えていった。
幾人もの犠牲の果てに、僕たち3人だけが生き残った……!
ロイファ : 生命力の増幅によって、
病の完治どころか、僕の身体は超人的な力を得ることになった。
肉体は頑強に、魔力も常人の数倍はあるだろう。
ロイファ : それでも、妙な術を駆使するギルディヴァンには敵わなかった。
新たに得た大切な仲間すら守ることもできないなら、
こんな命……いらなかった!

■何と言う?
▷犠牲の上にある命だからこそ、生きなければ
▷絶望的な状況でも、立ち続けなければ仲間は救えない

▷絶望的な状況でも、立ち続けなければ仲間は救えない
ロイファ : …………助けて。
ロイファ : マホードとアンセルを、救いたいんだ……。
力を、貸してほしい……。

クエスト『生老病死を乱す者』の目的『ロイファにディアグノシスをかける』を達成した!

ララー・ジンジャル : 私は……取り返しのつかないことを……。
ロイファ : 今すぐアンセルとマホードを助けに行かなくちゃ。
あいつらも、ギルディヴァンの人体実験の被害者なんだ。
ロイファ : ギルディヴァンにとっては、実験動物に等しい。
研究のために、何をされるかわかったものじゃない……!
ララー・ジンジャル : ……待ってください。
いくらAceさんが加わったとしても、
あなた方が3人がかりで倒せなかった相手ですよ!
ララー・ジンジャル : ここは一度冷静になって対策を練ってからでなければ、
ギルディヴァンの思う壺なのでは?
それに、居場所もわかりません。
ララー・ジンジャル : 自身の肉体や魔力を強化してくることも考えられます。
ですから、きちんと策を立て、万全の態勢で臨むのです。
……そうですよね、Aceさん?
ロイファ : くそっ…………わかったよ。
ララー・ジンジャル : では、おふたりは先に「イディルシャイア」に戻っていてください。
私は先ほどのイエロージャケットの隊員に事情を説明して、
ご遺体を引き渡してから向かいますので……。

クエスト『生老病死を乱す者』の目的『ロイファと話す』を達成した!

ロイファ : マホード……アンセル……。
無事でいてくれよ……。
ララー・ジンジャル : 本国からの報告で、かの人体実験には、
確かにムスクマロイが使用されていたことが証明されました。
やはり念入りに証拠隠滅をした形跡があったそうです……。
ララー・ジンジャル : そして、シャーレアン出身の医師に、
「ファルドリネ」という名の人物はおりませんでした。
偽名ということで、間違いありません。
ロイファ : 僕たちは最初からその認識で動いていたんだが……
キチンとお前たちに説明すべきだったな……すまない。
誰を信じていいのか、わからなかったんだ……。
ララー・ジンジャル : いいえ、ごめんなさい……完全に、私のミスです……。
自惚れていた私は、得ていた情報を鵜呑みにして、決めつけていた。
そればかりか、瀕死のあなたを助けることも躊躇しました……!
ララー・ジンジャル : 亡き母が最期までそうしたように、たとえどんな命であっても、
守れる命を守りたい……そう願って盾を取ったはずなのに。
…………もう二度と、迷うことはいたしません。
ロイファ : 亡き母?
ララー・ジンジャル : 本国の治療院で、医師として働いていました。
……あなたが持ちだした賢者のソウルクリスタルは、
私の亡き母の物のはずです。
ロイファ : なんだと!?
まさか……じゃあ、あのとき犠牲になった女性というのは……。
ロイファ : 人体実験の発覚を恐れたギルディヴァンが本国から姿を消したあと、
僕たちは閉鎖された実験施設からの脱出を試みた。
そのとき仲間のひとりが、強化処置の副作用で苦しみだしたんだ。
ロイファ : 偶然、その場に居合わせた女性の医師が、
事情も聞かずに治療に当たってくれたんだ。
だが、錯乱し暴走する仲間を抑えきれなくて……。
ロイファ : このソウルクリスタルは、
その女性が息を引き取る間際に、僕に持っていてと手渡したものだ。
本当にすまない、必死に助けようとしたんだが……。
ララー・ジンジャル : 母が自らソウルクリスタルをあなたに……そうでしたか。
……もういいのです、あなたたちは悪くありません。
それに母は相手が誰であろうと命を救おうとする人でした。
ララー・ジンジャル : それはあなたが持っていてください。
母のソウルクリスタルを受け継いだあなたには、
ひとつでも多くの命を、未来へと繋ぐ人であってほしいと思います。
ロイファ : 命を、未来へ……。
それが、お前の母親が全うしようとした、賢者の使命なんだな。
ララー・ジンジャル : ギルディヴァンの居場所は必ず突き止めます。
それまで、賢者の技術を磨いて待っていてください。

クエスト『生老病死を乱す者』をコンプリートした!

Lv78 誓いは希望となりて

ロイファ : お前は、生きていることの意味を考えたことがあるか?
……いや、なんでもない。
ララー・ジンジャル : お待たせしており申し訳ありません。
私からの報告を受けて、ようやくシャーレアン本国も、
ギルディヴァン捜索への協力に乗りだしてくれました。
ララー・ジンジャル : 居場所の特定まで、今しばらく辛抱していただけますか?
ありとあらゆる情報網を駆使して、必ず突き止めてみせます……!
ララー・ジンジャル : その間、あなたは賢者としての腕をさらに磨いて欲しいのです。
ギルディヴァンの力は未知数……そのためにも、是非!
ロイファ : ……僕も付き合おう。
とても、じっとなんてしていられない。
ララー・ジンジャル : ロイファ……助かります。
私の賢学の知識だけでは、これ以上の御指南は限界でしたから……
それにきっと、あなたも得るものもあると思うのです。
ララー・ジンジャル : この低地ドラヴァニアは、トレジャーハンターが多いそうです。
危険な場所に赴いて、負傷するハンターも多いのだとか……
つまり、助けを必要としている方がいるかもしれません。
ララー・ジンジャル : ここの顔役のミッドナイト・デューさんから、
そのような場所に向かったハンターがいないか、
お訊きしてみてはいかがでしょうか?
ロイファ : その「ミッドナイト・デュー」とやらはお前の知り合いか?
それなら、お前から声をかけた方がいいだろう。
僕もあとから行く。

クエスト『誓いは希望となりて』を引き受けた!

ララー・ジンジャル : 私が知っている賢学の知識や技術は、
あくまでも魔法大学の講義で学んだものです。
私には魔法の才がありませんでしたから。
ララー・ジンジャル : その点ロイファは、賢者の技を自在に使いこなしているようです。
ギルディヴァンの術の影響も当然あるのでしょうが、
きっと、生まれついての才能もあったのかもしれませんね。

ミッドナイト・デュー : なんだい、珍しい顔ぶれだね……。
アタシに何か用でもあるのかい?
ミッドナイト・デュー : 藪から棒に何を言いだすかと思えば。
たしかに、一攫千金を狙って、
危険な場所に入っちまう奴らも少なくないけど……
ミッドナイト・デュー : ああ、でもちょうど良かったよ。
トレジャーハンターが数組、帰ってこなくってさ。
アンタたちが様子を見に行ってくれるっていうのかい?
ミッドナイト・デュー : 助かるよ。
最近じゃ、やたらと強い魔物が出現するって噂でさ……。
地図に場所を記しておくから、ぜひ見回ってきてほしい。
ミッドナイト・デュー : もしも、危険な目に遭っているヤツがいたら、
悪いけど、手を貸してやってくれないかい?
この街の大事な仲間なんでね。
ロイファ : 大事な仲間……。
ミッドナイト・デュー : アンタらも十分気を付けるんだよ、よろしくね。
ロイファ : ……かつて難病患者だった僕が、
この「賢者」の力を自在に使いこなせるのは、
皮肉なことに、あの非道な実験のおかげということになる。
ロイファ : だからこそ、この力でギルディヴァンへの復讐を遂げ、
必ず、施設で死んでいった仲間たちの仇を討ってやる……!
ロイファ : さあ、行こう!
場所は「低地ドラヴァニア」だったな。
人を襲っている魔物がいれば、賢者の術を使って倒すんだ。

クエスト『誓いは希望となりて』の目的『ミッドナイト・デューと話す』を達成した!
クエスト『誓いは希望となりて』の目的『シャーレアン学士街で魔物を討伐』を達成した!

ロイファ : ここらの魔物は確かに強力だな……。
ギルディヴァンの仕業なのか?
負傷したトレジャーハンター : ううっ……ハァ……ハァ……。

トレジャーハンターは深い傷を負っているようだ。
「ディアグノシス」をかけて癒そう。

負傷したトレジャーハンター : ありがとう……助かった……。
強い魔物がいるとは聞いていたけど、こんなに強いなんて……。
負傷したトレジャーハンター : 君は命の恩人だよ。
仲間が帰りを待ってるんだ……本当にありがとう。
ロイファ : なあ……今のあいつにも、仲間がいたんだな。
きっと、必死に無事を願っていたに違いない。
命を救ってやれて、よかった……。
ロイファ : ……さあ、次の場所に向かおう。

クエスト『誓いは希望となりて』の目的『負傷したトレジャーハンターにディアグノシスをかける』を達成した!

負傷したトレジャーハンター : 俺が……死ぬわけには……。
ロイファ : そこの男、酷い傷を負っている。
とっととこいつらを片付けて助けるぞ……!

クエスト『誓いは希望となりて』の目的『魔物を討伐』を達成した!

ロイファ : 酷い傷だ……このままでは死んでしまう……。
生きた過去も、生きる未来も、何もかも消えてしまうんだ。
僕が、助ける……!
ロイファ : おい、大丈夫か!?
負傷したトレジャーハンター : うう……あ……俺、生きてる?
負傷したトレジャーハンター : 君たちが助けてくれたのか?
ロイファ : あ、ああ。
余計な世話だって言うなら……
負傷したトレジャーハンター : ありがとう……!
君は俺たち家族の、命の恩人だ!
負傷したトレジャーハンター : 妊娠中の妻がいるんだ。
危険だとは聞いていたんだが、生まれてくる子供のためにも、
何が何でも稼がなくちゃって焦っちゃってさ……。
負傷したトレジャーハンター : 結果、あんたたちに迷惑かけて申し訳ない!
ミッドナイト・デューさんにも謝らなくちゃな。
負傷したトレジャーハンター : でも、本当に助かったよ。
俺たち家族の、未来を繋いでくれて……
本当にありがとう!
ロイファ : 未来を、繋ぐ……か。
ララーも言っていたな。
ロイファ : 僕にも昔、思い描いていた未来があった。
生まれつきの病気を治して、一族に恩返しをしたかったのさ。
ロイファ : ヴィエラ族の男は、孤高に生きながら、
一族が棲まう里を守らなくちゃならない……。
誇り高く、みんなを守る暮らしを、僕は夢見ていた。
ロイファ : だが、多くの命の犠牲の上で生かされた僕に、
もう戻る資格はないだろう。
ロイファ : 治療のためだとか、人類の進歩のためだとか言って、
平然と僕らから未来を奪ったあいつを、許すつもりはない。
ロイファ : だから、この手でギルディヴァンを殺したかった。
死んでいった犠牲者たちの分まで復讐を遂げようと、
僕はこれまで、この賢者の力を使おうとしてきた。
ロイファ : だが、今は少しだけ違う。
お前やララーと会って、僕は初めて、この力と……
ソウルクリスタルに込められた想いと、向き合うことができそうだ。
ロイファ : 「目の前の命を救いたい」ただそれだけの願いが……
ソウルクリスタルを通して流れてくるんだ。
強くて……温かい……未来への希望。
ロイファ : 僕はもう二度と、仲間の前で倒れたりしない。
生きて、生き抜いて……今度こそ仲間の命を守ると誓う。
そのために、僕はこの力を借りるよ。
ロイファ : さて、決戦のときは近い。
戦闘の場では、共に戦う仲間の命を預かることになるだろう。
……覚悟はできているか?

■何と言う?
▷自分がロイファの命も守る
▷アホはアホなりに頑張ります!

▷自分がロイファの命も守る
ロイファ : ははっ……それは頼もしいな。
足を引っ張ってくれるなよ?
ロイファ : よし戻ろう!
なんとかギルディヴァンの手掛かりが、
見つかっていればいいんだが……。

クエスト『誓いは希望となりて』の目的『ロイファと話す』を達成した!

ロイファ : 頼む、生きていてくれ……。
ララー・ジンジャル : おふたりとも、おかえりなさい!
……帰ってきてそうそうで恐縮ですが、
急ぎ、ご報告があります!
ララー・ジンジャル : ギルディヴァンについて、いろいろとわかったことがあるのです!
ララー・ジンジャル : まず、居場所を突き止めることに成功しました。
本国から派遣された調査員と協力した結果、
高地ドラヴァニアの洞窟内にて、異様なエーテルを観測。
ララー・ジンジャル : それがギルディヴァンの拠点……いえ、実験場と断定しました。
連れ去られたおふたりの無事も確認されておりますが、
詳しい状況まではわかっておりません……。
ロイファ : あの野郎……!
ララー・ジンジャル : それから……ギルディヴァンという人物について、
当時の彼を知る者から、次のような証言がありました。
一応、お耳に入れておきますね。
ララー・ジンジャル : シャーレアン魔法大学を首席で卒業したギルディヴァンは、
賢学、その他の学位を取得し、付属の院に所属。
ララー・ジンジャル : そこで、同じ研究チームだった女性と結婚しました。
その女性も、かなり優秀な賢者だったそうです。
ですが……
ララー・ジンジャル : あるとき、その女性は病を発症してしまいました。
賢者を含む、多くの医師たちが手を尽くしたそうですが、
数日で容体が急激に悪化、そのまま帰らぬ人に……。
ララー・ジンジャル : ギルディヴァンの様子がおかしくなりはじめたのは、
ちょうどその頃からだそうです。
ロイファ : そこまででいい、奴に同情などしない。
実験施設で聴こえた奴の声……まともな神経とは思えない。
ロイファ : あいつは、自分の妻が死んだことを悲しんだんじゃない。
ただ優秀な頭脳と才能が失われたことを嘆いていた。
人の命を、素材程度にしか考えていないんだ……!
ララー・ジンジャル : ……ええ、どんな理由があるにせよ、
ギルディヴァンをこのまま野放しにするわけにはいきません。
これ以上の犠牲者を出さないために……!
ララー・ジンジャル : 今すぐ助けにいきたい気持ちは、重々承知しています。
ですが、闇雲に飛び込んでも、恐らくギルディヴァンの思う壺……
特に、賢学の知識を応用したギルディヴァンの術は厄介です。
ララー・ジンジャル : ……どうか、私を信じて、
もう少しの間だけ、お時間をいただけませんか?
彼の術に対抗し得る、秘策を用意しているのです。
ララー・ジンジャル : 私は……私は!
アンセルやマホードはもちろん、
あなた方おふたりも、絶対に失いたくないのです……!
ロイファ : ……わかった、信じるよ。
マホードとアンセルにも、心配して待つ家族がいるんだ。
だから、全員で万全を期して……必ず救いだそう。

クエスト『誓いは希望となりて』をコンプリートした!

Lv80 人命は儚く、術のみちは永久に

ロイファ : いよいよだな。
マホードとアンセルを助けだして、決着をつけてやる。
ララー・ジンジャル : お待たせいたしました。
ギルディヴァンに対抗するためのものが、完成いたしました!
繊細なものですので、現地でお渡しさせていただきます。
ララー・ジンジャル : では、いよいよギルディヴァンの実験場に向かいましょう。
ロイファ : マホードとアンセルは、生きてるんだろうな?
ララー・ジンジャル : ええ、調査員の報告から両名の生存が確認されています。
私も全力でお力添えいたします。
……助けましょう、必ず。
ロイファ : 何から何まで感謝するよ……。
今となっては、あいつらは僕の唯一の家族みたいなものなんだ。
ララー・ジンジャル : 場所は高地ドラヴァニアの北東にある、「悲嘆の飛泉」です。
北側に面した洞窟に、ギルディヴァンの簡易実験場があるはずです。
ロイファ : わかった、僕は先に行って様子を見てくる。
洞窟内で合流しよう。

クエスト『人命は儚く、術のみちは永久に』を引き受けた!

ララー・ジンジャル : この先が、ギルディヴァンの現在の実験場……。
まずはマホードとアンセル、両名の安全確保が最優先です。
その後、彼の捕縛を……。
ララー・ジンジャル : それから……ギルディヴァンの錯乱魔法に対抗するための秘策……
特別な術を施した装備を、どうにか一式ご用意できました。
万が一のときは、あなただけでも無事でいてくださればと……。
ララー・ジンジャル : ですから、ご不便をおかけして恐縮なのですが、
万全を期すため、中に入る際にはこちらに着替えていただきます。
耐久力に難はありますが、今回に限り効果は保証いたします!

このクエストバトルでは、
装備に特別な外見が反映されます。
性能は、現在の装備のまま変更されません。

ララー・ジンジャル : では、ご準備はよろしいですか?
ロイファ : マホード! アンセル!!
マホード : ううう……っ……ああああ!!
アンセル : はぁ……はぁ……ぐおおおおおお!!!!!
ロイファ : ギルディヴァン……!!
マホードとアンセルに何をした!!!
ギルディヴァン : おや……何をそんなに怒っているのです?
人類の輝かしい未来のために貢献できるのですから、
大人しくデータを取らせてください。
ギルディヴァン : 未来に残すべき頭脳が、才能が、命が……
たかが肉体の消失によって失われるなど、あってはならぬこと。
そう思いませんか?
ギルディヴァン : ですから、これ以上優秀な資源が損なわれぬよう、
残念ですが多少の犠牲は致し方なかったこと……。
貴重なサンプルのあなた方に再会できたのは、幸運でした。
ララー・ジンジャル : なんて身勝手なことを……!
あなたのせいで、どれだけの命が奪われたとお思いですか!?
どれだけの人生が理不尽に奪われたか、わかっているのですか!?
ギルディヴァン : なんと嘆かわしい……。
シャーレアン人ともあろう者が、実に愚かですね。
ギルディヴァン : いいでしょう。
強度を確かめるには丁度いい条件が揃いました。
ギルディヴァン : 被検体マホード、アンセル。
命令です……愚か者を排除しなさい。
マホードとアンセル : ぐがああああああああああ……!!!!
ロイファ : くそっ、マホード……アンセル……!
待ってろよ、絶対に死なせたりしない!
お前たちの命は、必ず僕たちが守ってみせる……!
ララー・ジンジャル : 何らかの魔法によって、
生命力の限界を超える力を引き出されているようです。
術式を解除するには、おふたりの動きを止める必要があります。
ララー・ジンジャル : ねえ、それからあなた……
これ以上、シャーレアンの名を口にしないでくださいます?
ララー・ジンジャル : 虫唾が走りますので。
ギルディヴァン : ……おお、怖い怖い。
では非力な私は、姿を隠して観察させていただくとしましょうか。

「人命は儚く、術のみちは永久に」の攻略を開始した。

執刀のギルディヴァン : フフフ……まずはアンセル君、行ってみましょうか!
怜悧のロイファ : くそっ……駄目だ、完全に正気を失っている……!
強引にでも動きを止めないと、術を解除できないぞ……!
優等のララー・ジンジャル : やむを得ません……
攻撃して動きを封じましょう!
優等のララー・ジンジャル : 私にカルディアを!
怜悧のロイファ : アンセルッ……それ以上はやめるんだ!
ちくしょう、ギルディヴァンの野郎……!!
優等のララー・ジンジャル : くっ……なんて無茶な攻撃……!
彼らの精神は崩壊寸前です……急がなければ!
壊裂のアンセル : ウガアアアアァァァァァ!!!!
執刀のギルディヴァン : いいでしょう……次はマホード君、いきなさい!
優等のララー・ジンジャル : 雷属性の魔力が……させるものですか!
Aceさんは、あちらをお願いします!
怜悧のロイファ : 僕はこっちを!
悪疾のマホード : アアァァッ……ウアアアァァァァァ!!!!!
怜悧のロイファ : 集まれ!
ララーを守るんだ!
怜悧のロイファ : マホード、大丈夫だ!!
大丈夫……僕たちは助けに来たんだ!!
執刀のギルディヴァン : ふむ、これ以上の目新しいデータはとれませんか。
使えませんね……せめて、ひとりだけでも排除しなさい!
怜悧のロイファ : マホード、アンセル……!
ごめんな……もう少しの辛抱だ……!!
悪疾のマホード : ア…アァァ…
壊裂のアンセル : グッ…グアァ…
ロイファ : マホード!! アンセル!!!
ロイファ : ごめんな、痛かったよなぁ……。
今助けてやるからな……!
ギルディヴァン : おや、禁忌の術を解きますか。
どうやらあなたは、賢学と極めて親和性が高い。
特異体質のようですね……大変興味深い。
ギルディヴァン : ふふふふ……ああ、素晴らしい!
冒険者殿といい、ロイファ君といい……最高の研究対象です!
もっともっと、私にみせてください、人類の可能性を!!!
ララー・ジンジャル : ……危ない!!!
ロイファ : あ…………

■何と言う?
▷もう二度と倒れないのでは?
▷あのときのお返しだ

▷あのときのお返しだ
ロイファ : ああ、そうだ。
もう二度と、倒れるわけにはいかない。
ロイファ : 多くの犠牲の果てに、僕は……
僕たちは今、生きている!
ロイファ : 誰も死なせない、失わせない。
どんな絶望的な局面だって、僕たちが立ち続ける!
ロイファ : だから、信じて……力を貸してくれるか?
マホード : 無論だ。
アンセル : 俺はお前に付いていくと決めた。
ララー・ジンジャル : あなた方を信じています。
Aceさん、ロイファ!
ロイファ : お前だけは絶対許さないぞ!
これ以上、命を弄ぶような真似はさせない!
ギルディヴァン : ククク……アハハハ!
ギルディヴァン : 最高です、最高です、最高です!!!
ギルディヴァン : いいでしょう。
ならば私も肉体という器を解放し、全力でお応えしましょう。
尊き命と、人類の進歩のために!!!

執刀のギルディヴァン : 肉体の脆弱性こそが、人類の最大の欠点!
ククク……ご覧ください、究極の進歩を!
怜悧のロイファ : ギルディヴァン!
お前が奪ってきた命の代償を払ってもらうぞ!!
優等のララー・ジンジャル : はあ……同じシャーレアン人として恥ずかしいですわ。
目障りですから、さっさとくたばってください!!!
執刀のギルディヴァン : あなた方のために実験場を作りましたよ!
アッハッハ……面白いサンプルを採らせてくださいね!
執刀のギルディヴァン : メスの切れ味を試してみましょう!
執刀のギルディヴァン : おや、怖がらないでください。
痛みが出ないように、切断してさしあげますから!
執刀のギルディヴァン : あなた方は、実に面白いですね!!
怜悧のロイファ : 外道め……!!
お前だけは、絶対に許さない!!!
優等のララー・ジンジャル : これ以上、人の命を……弄ぶなッ!!!
悪疾のマホード : お前の思い通りにはさせない!
壊裂のアンセル : ふざけやがって…!
悪疾のマホード : アンセル、こっちに来て!
Aceの負担を軽減する!
執刀のギルディヴァン : 被検体の皆さん、素晴らしい能力です!
ですが……そろそろ実験も終わりにしましょう!
怜悧のロイファ : あの詠唱は……まさか!?
優等のララー・ジンジャル : アゥ…ウウウ…!
悪疾のマホード : ア…アアアァ…!
壊裂のアンセル : ウ…ガァ…!
怜悧のロイファ : アンセル! マホード! ララー!
くそっ、精神攻撃魔法……身体の自由が効かないのか……!
執刀のギルディヴァン : 特殊防具に、特異体質……賢者のふたりには効きませんか。
だが、この状況も興味深い……じっくり観察させてもらいますよ。
怜悧のロイファ : このままじゃまずい……!
早く解除しなければ、アンセルたちの精神が崩壊してしまう!
怜悧のロイファ : Ace、奴の賢具を狙うぞ!
あの術は賢学の応用……賢具さえ破壊すれば解けるはずだ!
執刀のギルディヴァン : フフフ……着眼点はいいですが、時間との勝負ですよ!
私が彼らの脳ミソを破壊するのが先かもしれませんねえ!
壊裂のアンセル : グッ…!
悪疾のマホード : ハァ…ハァ…!
優等のララー・ジンジャル : くっ…うう…!
怜悧のロイファ : よし……術が解除されたぞ!
みんな、大丈夫か!?
優等のララー・ジンジャル : はぁ……はぁ……なんとか、全員無事のようです……!
おふたりとも、ありがとうございます!!
壊裂のアンセル : 恩に着るぜ!
悪疾のマホード : 助かった…!
執刀のギルディヴァン : おや、君の継承者は、存外に厄介ですね……ハティア。
しかし、実験はまだまだこれからですよ……!
執刀のギルディヴァン : アハハハハハハ!!!
怜悧のロイファ : チッ、笑ってやがる……!
優等のララー・ジンジャル : 危険ですね……早く決着をつけなければ!
怜悧のロイファ : ちっ……散開するぞ!

ロイファ : …………。
アンセル : とどめを刺してやる!
こいつに、俺とマホードの人生はぶち壊された!
マホード : ……待って、アンセル。
私たちは、ロイファに救われた。
だから、ロイファに任せよう。
ロイファ : 僕はこの力を、仲間の命を救うために使うと誓った。
多くの犠牲を伴って得た力を、
血で血を洗う復讐のためではなく……!
ロイファ : 犠牲になった命と、このソウルクリスタルに誓ったんだ。
ロイファ : だから僕は、この力でこいつを殺すことはしない。
……然るべきところで、然るべき裁きを受けろ。
ロイファ : 悪いな。
マホード、アンセル。
ロイファ : それから……ララー。
このソウルクリスタルはお前の母親の形見だろう。
僕の目的は果たしたから、お前に返すよ。
ララー・ジンジャル : あら、言いましたでしょう?
母のように、誰かを救おうとする人であってほしいと。
だからそれは、ロイファが持っていてください。
ララー・ジンジャル : 私には剣と盾がありますから!
……魔法って、まどろっこしくて性に合わないんです。
ララー・ジンジャル : さて、ギルディヴァンの身柄は私が捕縛します。
本国に強制送還の後、哲学者議会で裁かれることになるでしょう。
ララー・ジンジャル : あなた方は、イディルシャイアに戻り身体を休めてください。
私も諸手続きが済んだ後に参りますわ。
ララー・ジンジャル : 多くの尊い命を奪った罪を、今度こそ償ってください……。

クエスト『人命は儚く、術のみちは永久に』の目的『悲嘆の飛泉のララー・ジンジャルと話す』を達成した!

ギルディヴァン : ククク……素晴らしい……素晴らしいなあ……。
そうだろう……ハティア……どこにいる?
ハティア……。
ララー・ジンジャル : ……今回のことで、本当に多くを学びました。
授業や本で学ぶことなど、比較にならないくらい。
ララー・ジンジャル : 母のソウルクリスタルのことは、本当にいいのです。
どんなときも立派だった母の姿が、何よりの形見ですから。
本当に優しくて、愛情深くて……自慢の母でした。
ララー・ジンジャル : 最期の日、母が危険を顧みずに命を救おうとしたと聞いて、
私は改めて、母を尊敬することができました!
ララー・ジンジャル : だから私は、これからも剣と盾を持ち続けます。
守りたいものを守れるように……
救える命を、この手で救えるように。
ララー・ジンジャル : そうそう、追跡対象だったロイファたちの処遇に関しては、
悪いようにはいたしませんので、ご安心ください。
ララー・ジンジャル : Aceさんも、
先に「イディルシャイア」に戻って、ゆっくりなさってください。
私もすぐに参りますので。

クエスト『人命は儚く、術のみちは永久に』の目的『ララー・ジンジャルと再度話す』を達成した!

アンセル : 感謝するぜ。
死を覚悟していたが……死ねない理由ができたからな。
マホード : ……ありがとう。
いつかアンセルと、義母さんに会いに行こうと思う。
ロイファ : 遅かったな。
僕たちの処分について話し合っていたのか?
疑いは晴れたとはいえ、哲学者議会とやらの、お尋ね者なんだろう?
ララーの声 : その心配には及びませんわ。
ララー・ジンジャル : ロイファたちについて、本国への報告が完了いたしました。
ギルディヴァンとの戦闘後、「逃走し行方をくらました」と。
ララー・ジンジャル : 哲学者議会を信じていないわけではないのですが、
あなた方は、自由に生きる権利があります。
本国に送還されては、その自由は保障できかねます。
ララー・ジンジャル : 事件の真相については上も承知していますので、
おそらく理不尽な追撃命令なども出されないはずですわ。
ロイファ : ……ふーん。
頭の固い女だと思っていたが、意外と融通が利くんだな。
ララー・ジンジャル : は……はあ!?
まったく、本当にひとこと余計なんですから!!!
ロイファ : 僕は、この常人離れしてしまった能力……
それから、先代の賢者たちから託された力を、
助けを求める人のために使うよ。
ロイファ : 僕の手の届く限りの命を守り、そして未来へ繋ぐんだ。
ロイファ : それから、人体実験の副作用を抑える研究をする。
感情が昂ると、どうしても精神や肉体に支障がでてしまうからな。
ロイファ : もし成功すれば、こいつらも安心して親孝行できるだろう。
マホード : きちんと礼を言っていなかった。
助けてくれて、ありがとう。
アンセル : 俺たちもロイファも、あんたらがいなかったら、
今頃この世にいなかった。
アンセル : 復讐が終われば尽きてもいいと思っていた命だが、
お袋と再会して……死ねない理由ができたからな。
だから、礼を言う。
マホード : 私たちは、ロイファに付き添って研究の補佐をするつもりだ。
すぐに強がる癖があるが、実は寂しがり屋だしな。
ロイファ : な、なんだと!?
アンセル : ヴィエラ族の雄は単独行動が得意なのだと思っていたがな。
ララー・ジンジャル : 本当に、仲がよろしいのですね。
ララー・ジンジャル : 技術の進歩により、賢者の在り方も変わってきましたが、
幼いころに本で読んだ古の賢者たちは、
どこか浮世離れして、厳格なイメージでした。
ララー・ジンジャル : けれど……
歴史に名を残す偉大な賢者たちも、
こんな風に純粋で、仲間を愛する人たちだったのかもしれませんね。
ララー・ジンジャル : 救える命を救うため、守りたい命を守るため……
私もまだまだ、自分の目で見て学ぶことがたくさんあります。
ララー・ジンジャル : Aceさん、
この度は本当にご協力ありがとうございました。
いつかゆっくりと、あなたが思い描く未来をお聞かせくださいね!

クエスト『人命は儚く、術のみちは永久に』をコンプリートした!

ララー・ジンジャル : Aceさん、調子はいかがですか?
あ、あなたのご活躍を、アリゼー先輩から聞きましたわ!
なんと私は、世界の英雄を初任務にお誘いしていたようですね……。
ララー・ジンジャル : その節は、本当にありがとうございました!
あれからギルディヴァンは本国に送還され、取り調べ中です。
その後、裁きの場に送られ、報いを受けることになるでしょう。
ララー・ジンジャル : 私はしばらくエオルゼアの地に留まり、見聞を広めるつもりです。
そして、いずれは母のような医師を目指そうと考えています。
……まずは苦手な魔法の克服からですが!
ララー・ジンジャル : ロイファたちも、副作用を抑える研究を続けているようですよ。
私もときどき彼らを「崖っぷち亭」で見かけるのですが……
ロイファは早々に潰れ、マホードは淡々と飲み続け……
ララー・ジンジャル : アンセルが酔って暴走しかけたところを、
崖っぷち亭の店主に取り抑えられる、という酷い有様でした……。
それにしてもあの店主、いったい何者なのでしょうか……?

とある賢者の手記

ララー・ジンジャル : ……そちらの手記をご覧になりましたか?
隠ぺい魔法がかけられていましたが、すべて解除できました。
ララー・ジンジャル : 内容から察するに、手記の書き手はギルディヴァンの妻……。
ハティアという名の、シャーレアンの賢者だったようです。
それから、筆跡の異なる新しい部分は恐らく……。
ララー・ジンジャル : これを読んであなたがどう感じるかは、お聞きしないことにします。
私もいろいろと思うところはありますが、それでも……
彼女の真摯な想いを継ぐ人が、あなたで良かったと思います……。

とある賢者の手記1 : 今日、新たに搬送された患者は、まだ年若い少女だ。
可哀想に……でも、ここピュシス生命院には、
優秀な賢者と最先端の設備が揃っている……必ず助けるからね。

とある賢者の手記2 : 不眠不休の治療で、ようやく少女の容体が安定したようだ……
夫の提案どおり、エウクラシアの術式を応用したのがよかった。
彼は私よりも50歳は若いくせに、頼れる優秀な賢者なのだ。

とある賢者の手記3 : 明け方に患者の容体が急変した。
体内エーテルが急速に減少、嘔吐を繰り返している。
どうにか術で命を繋いでいるものの、対症療法にすぎない……。

とある賢者の手記4 : 過去の症例も文献もすべて見直したが、有効な治療法がない。
これ以上、打てる手立てはないのだろうか……?
いや、何かあるはずだ……あの子の命を救う方法が……。

とある賢者の手記5 : そうだ、私の故郷の里に、古くから伝わる薬草がある。
名は「ムスクマロイ」……劇毒にもなり得る強力な成分を持つが、
すり潰して何倍にも希釈すれば、副作用も抑えられるはずだ。

とある賢者の手記6 : ヴィエラの里からムスクマロイを取り寄せた。
やはり体内エーテルに作用する効果があるようだが、
毒性も強く、継続して服用するには患者の体がもたないだろう。

とある賢者の手記7 : 危篤状態の患者に、希釈したムスクマロイの抽出液を投与した。
数時間後に意識を取り戻したが、異常な興奮状態で、
数人がかりでやっと取り押さえた。

とある賢者の手記8 : ムスクマロイの危険性については、
いずれ魔法大学に論文を提出する必要があるだろう。

とある賢者の手記9 : ああ……ここ最近、体中の痛みが増している。
どうやら持病が悪化しているようだ……もう長くは保たないだろう。
ただただ悔しい……私にはまだ、救うべき患者がいるというのに。

とある賢者の手記10 : 今日、情けないことに、治療中に倒れてしまった。
あんなに取り乱した夫を見たのは初めてかもしれない。
私のことよりも、ひとりでも多くの患者を救ってほしいのだけど。

とある賢者の手記11 : どんな命にも、等しく未来があるべきだ。
私たち賢者は消えゆく命を救い、決して諦めてはならない。
そのための知識と想いを、死ぬ前にこのソウルクリスタルに託そう。

とある賢者の手記12 : 愛する夫へ。
最後になるかもしれないので、ここに記すことにします。
私、ハティアはあなたと出会えて幸せでした、生まれ変わっても――

……手記はここで破られている。

筆跡が異なる手記1 : 理不尽なことに、妻の命は消滅した。
肉体の機能不全などというつまらぬことで、未来は途絶えた。
ああ、そうだ……せめてあの少女の命は、有意義に使わなければ。

筆跡が異なる手記2 : ムスクマロイの毒性に耐えうる、ヴィエラ族の被検体を手に入れた。
幼少期から摂取していたのならば、実験成功の可能性は比較的高い。
これで術が完成すれば、大いなる進歩となるだろう。

筆跡が異なる手記3 : 愚かな賢者の女が、この実験施設を嗅ぎつけようとしている。
名をジンジャルといったか……面倒だが場所を移すことにしよう。
人類の未来のために、私には果たすべきことがある。

筆跡が異なる手記4 : 今日、とある冒険者が、お前のソウルクリスタルを持っていた。
私ではなく、あの冒険者を選んだのか……いや、それでいい。
ハティア、歪に変わってしまった私を、どうか許してくれ。

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